2010年1月24日日曜日
オリンピックの身代金 奥田英朗
犯人にせよ、大学の友人のちゃらおにしてもわるくないやつなのが、
この時代の日本はよかったのかなとか思う。もちろんやくざも公安もえげつないが。
【備忘】
・一斉にメモをとる音が響いた。昌夫は鉛筆を持つ手に力を込めた。
・仕事で人並みの成果を出せないでいるため、国男自身もとくに不満はなかった。飯場の仲間から、役立たずと思われることのほうが怖かった。
・目の前に餡ころ餅があって、とくに食欲がないのに手が伸びるのと同じだ。
・もう何日も女房に触れてないな―――。昌夫は十秒だけと決めて、娘たちに見とれた。
やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)
思い描いてたのとは違う。
たとえばアフェリエイトとか楽天市場とか出店してる人より出店させてるがもうかるとかそういう話だと思ったが、、アフェリエイトはあるっていう前提でそれをつかっていかにうまくやるかという仕組み。
なんでだろう?と思ったが、そのほうが「おれでもいけるかも!」と思わせられるからか。
でも保険のはすげーと思った。このセールスレターは読んでみたい!
【備忘】
・①パート社員が、電話帳や既存顧客リストに従って、電話をかける。
②その際、尋ねるのは基本的にただ1点。「DMを送っていいですか?」のみ。
③送ってもいい、と了承してくれたひとだけにDMを送る。
④その後はほったらかしで、DMに同封した申込書が返ってくるのを待つ、
・「『ご案内』と言った瞬間に、これもただちにセールスだと判断され、電話を切られてしまいます。それが『ご確認』となると、急に話が他人事でないように感じられ、『何だろう?』と聞いてくれるんです」
・でも、もちろんそのまま真似するだけでは売れない。切り口を変えることがポイントです。今ランキングを見ると、『犬のしつけ法』がトップですが、これを、犬のしつけで一番問題は何かと考えて、『犬の無駄吠え防止』などに絞ってマニュアルにする。これで先行するライバル商材と差別化を図るんです。
まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
1年で10億つくる!不動産投資の破壊的成功法 金森 重樹
無理 奥田英朗
邪魔とか最悪を意識してタイトルをつけたのだろうけど、
そこまでではないか。
面白くはある。無理やりでもある。
きっと福島県。であろうこの晴れることのない天候、田舎のほうが肉親の情が薄いかもなと思う。
【備忘】
・町にろくに明かりがないので、無抵抗で闇に呑まれてしまいそうだ。友則は大人のくせに無性に心細かった。
・役場に戻ろうとアクセルを踏み込んだ。あの女に似たホステスがいたらいいな、と、そんなことを考えた。
・頭がくらくらした。生まれていちばんの恐怖は、それを感じる前に、史恵の頭を制御不能にしていた。ここにいるのは、人生がうまくいかなかった者ばかりだ。この先逆転する可能性は低い。だから、来世があると信じ、励ましあって生きていくしかない。
・一度深くため息をつき、気持ちを切り替えようと腹に力をこめた。現実は考えたくない。将来も想像したくない。この世がしあわせな人間ばかりなら、きっと自分は気が狂ってしまうだろう。
・アニメソングが地球を救えと唄っている。
・どこか心の底で開き直るようなところがあった。ここにいる女たちは、どうせ助け合わないと生きていけない。
・携帯電話を捨てたくなった。こんなものがあるから、事態がややこしくなるのだ。
・途方にくれるとはこういうことかと裕也は思った。考えがひとつも浮かんでこない。
・ポロポロと感情がこぼれていく。
世襲議員のからくり (文春新書) 上杉 隆
ララピポ (幻冬舎文庫) (文庫) 【これ好き】
今年度一番の収穫である奥田英朗。
ここ最近の視点はこういうひとなのかなー
いや無理とかもそうか。
そもそもこの人の文章があってこの備忘録ブログを作る意味があると思う。
【備忘】
・通りの植え込みにはホームレスの男たちが揃って横になっていた。とても他人事には思えなかった。自分もああなるのだろうか。彼らがどうして棲家をなくしたのか、初めてわかった気がした。
・この人たちはどうしてるのかな―――。ふとそんなことを思った。世の中には成功体験のない人間がいる。何かを達成したこともなければ、人から羨まれたこともない。才能はなく、容姿には恵まれず、自慢できることは何もない。それでも、人生は続く。この不公平には、みんなはどうやって耐えているのだろう。
現代の覚者たち(致知選書) 森信三
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