
いい。東野圭吾のなかでベスト5に入る。テーマは2つ。
すべてのことには理由があり、犯罪を犯す人にも理由はある。
もちろんだからといって全面的に許されるわけではないけど。
悪いことをする人が、そく悪いやつであるってことは短絡的過ぎることもある。
むしろその心の動きには共感できる。
このことを「罪を憎んで人を憎まず」って言ってる?
言葉では通じないことは、行動で示すしかない。
でもそのこと自体も言葉にすると軽くなる。
そうかだから思った。そのことを小説という言葉で表すことのできる東野圭吾はすごい。
【備忘】
・望は何もいわないが、マスクの下では唇を噛んでいるに違いなかった。
・「何だか、お見合いみたいだな」西園がそういい、有紀以外の三人が笑った。
・メールをチェックすると、同様の内容の文章が入っていた。ただし、ふだんの望からのメールには必ず一つか二つは入っている顔文字が、そこにはまったく含まれていなかった。
・望の顔が浮かんだ。それは泣き顔だった。振り払おうとしても、譲治の脳裏から消えることはなかった。