2010年12月20日月曜日

マドンナ 奥田英朗

マドンナ (講談社文庫)


【要約】
40超えていわゆる大企業の課長になったひとの日常のちょっとしたこと。
20台の女に淡い感情を抱いたり、一匹狼になれないから憧れたり、
規模の小さい不正に悩んだり、女の上司にやりにくさを感じたり。
ありがちなことを、その時の感情を、だれでも共感できるようにコピーをおりまぜながら、詳細に書いている。
【深読み】
やっぱりすごい。書きたいのは「言葉」ではなく、その裏にある「感情」。
そしてそれを伝えるために完璧な「言葉」をひねり出してくる。
しかも隙を見せない上司が最後に見せる隙が「野球ファン」っていうのもツボを抑えている。
さすがにそこまでは、他人を気にしてないとは思うから。誇張なんだろうけど。
想像力のなさを書くためにわざと間違えたとを言わせるのとかあり。
【備忘】
・八つ当たり気味にケースを叩いたら金具で手を擦りむいた。
・連れられていくとき、部下たちの哀れむような視線を感じた。

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